イベント報告・予告/回覧板/情報提供/松丘町会たより/松丘マップ店舗情報
桜2丁目の「桜みんなの公園」でマンホールトイレ訓練を行いました。
当日は地域住民の方も多く集まってくださり、50名近い参加者となり、気づきの多い充実した訓練となりました。
世田谷区には災害時用マンホールトイレは、避難所となる区立小中学校・一部の公共施設に設置されています。
その構造は下図を参考にしてください。
手漕ぎ井戸で地下水(飲料としては使えません)を汲み上げ、貯留弁で仕切ったマンホール内に流し込みます。
時々貯留弁を開けて「し尿」を下水道に流し、また地下水を貯める…この繰り返しです。
この公園のトイレ用マンホールはこんな感じ。
旧式で、和式トイレ用に作られており、長方形です。
和式では不都合な方も多いので、区に洋式便器を入れてもらいました。
4グループに分かれ、まずは便器を設置しました。
そのあと、ワンタッチテントを広げて乗せます。
協力してテントが立ちました。
この公園には5基のマンホールがあります。
井戸から地下水を流し入れ、目いっぱい貯めた状態で貯留弁を上げ、
下水道管に流す様子も見学してもらいました。
ここまで、マンホールトイレの構造に添った形で進めてきましたが、
実際には大地震の影響で下水道管が損傷してしまうことを想定し、できるだけ「し尿」を流さずビニール袋に貯めて処理する方法が推奨されています。
流さない形でのセッティングもやってみました。
自宅が暮らせる状態で在宅避難をする場合にも同じです。
特にマンションなどの集合住宅では、下水道管の破損で階上の家から流した汚物が階下の家に甚大な被害をもたらすことも考えられます。トイレ対策は、とても大切な防災視点での備えです。
ビニール袋に貯めた「し尿」の吸収や防臭の処理方法として、凝固剤・新聞紙・紙おむつ・ペットトイレシートなどいろいろなアイデアも出ました。
とかく不衛生になりがちな環境の中、感染症を発症・まん延させないためにも、できるだけ清潔に生活できるように準備しておくことも必要です。
また、実際にこのトイレを使う時にはいくつかのルールがあります。
トイレットペーパーや照明器具(懐中電灯など)は自分で持って来ないとなりません。
使ったペーパーは水流の妨げになるので、マンホールに流してはいけません。
利用時には「空室」を裏返し、「使用中」とします。
いろいろな質問や意見を出しながらの気づきの多い訓練となりましたが、最後は全員で片付けです。
ワンタッチテントは作る時にはあっけないほど簡単にできますが、元に戻すのは容易でなく皆さんマニュアルを頼りに四苦八苦しながら何とか元の形に戻すことができました。
災害時用ビスケット・防寒アルミシート・携帯トイレ・ホイッスルのお土産を配り、解散となりました。
町会では、年1回はメンテナンスも兼ねたマンホールトイレ訓練を実施していきます。
しかしながら、町会役員は大きな被害をもたらす地震が発生した際には避難所運営に奔走しないとならず、この公園のマンホールトイレの設置や運営は地域住民の皆さんにやっていただかないとなりません。そのためにも、できるだけ多くの方に組み立て方や使い方を覚えてほしいと思っています。
今回参加できなかった方も、次回はぜひ奮ってご参加ください。